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2009年1月14日 (水)

束芋「ハウス」展@ギャラリー小柳

大きなアニメーション作品とその習作(?)のドローイングの展示。ドローイングを観て、血管などの身体器官が椅子など、さまざまな物体と“接続”する有様に、戦慄に似た印象を受ける。別段、禍々しい強度をもって描かれているわけではないが、どうもこの手の表現は、私の潜在意識に強く訴えかけてくるのか。
壁紙をめくったところにある心臓や開いたドアからのぞく脳、あるいはタコなど、寓意に満ちているようにも見えるが、私は、寓意というよりももっと生理的な、事物についてのおぞましさに似た感覚ゆえなのではないかと、憶測してみる。萩原朔太郎の詩にも感じられるように、表層の世界の皮を1枚はげば、そこには数知れぬ不気味な存在、喜ばしき生命ではなく、おぞましくも禍々しい存在としての生命が満ち満ちていて、それに圧倒されるような、そんな病的な意識があるのではと。
アニメーションでは、かゆみを感じる表現と、窓からの人間の指やタコの侵入などが、このドールハウスという存在自体の不条理さや、不気味さを強く印象付ける。人形は一体も出てこないが、人形という生命の姿形を模しながらも生命のない存在、それすらもが不在であるという生命不在の空間が、実は不気味な生命を宿していた、あるいはそれによって成立させられていた? よくわからないが、独特の生命観の表出として、興味深い作品であった。

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